左右3山増し、計6山増しのラックができました(唐突)
手削りで左右1山はできたし、次は真面目に歯切りして片側3山目指すぞ!と思って色々準備していて、加工方法も材料もそろってあとは時間あって機械空いてる時にぼちぼち進めていこうかなと思っていたんですが、思わぬ助力があり、あっという間にできてしまいました。
色々話は飛んでしまいますが、加工は結局放電加工という加工で行いました。
放電加工時に使う電極です。カーボングラファイトという素材をギヤの歯形にフライスで成形します。
エンドミルの準備やら、切削の練習やら色々していたんですが、通りすがりのプロがあらわれて一瞬で成形してしまいました・・・早すぎる・・・
知らぬ間に放電加工機の中にセットされていたラックの図。
この中にオイルの様なものが満たされ、その中で放電加工がされるらしいです。
ラックは焼き入れも入っていて非常に硬くなっている為、フライスでの平面だしが非常に大変だったんですが、放電加工は硬さ無視みたいな加工なので片側30分くらいで終わりました。
工業系の詳しい人によると、放電加工でギヤの歯増しするとか贅沢すぎるらしいんですが、まあ自分の会社にあるし、みんな軽率に使ってるし、電極にしたグラファイトは廃グラファイトだし、使えるものは使っていきます。
そうしてできたものがこちらです。
DP12ピッチはインチ規格なので、ミリ制御の国産機械だとちゃんと形出せるか微妙におもっていたんですが、肉眼では区別がつかないレベルの仕上がりになってしまいました。プロって恐ろしい。
横から見ると純正の山と区別がつきません。
正直ドリ車にはもったいないレベルのクオリティ・・・
現状市販で出回っている86BRZ用の切れ角アップタイロッド系パーツは10mmが最大なので、片側3山はかなりオーバースペックです。理屈上では片側19.5mmまで延長可能になります。
正直自分でも現状では15mmまでしか使えないので、フルに発揮させるには専用のタイロッドアダプターを作る必要があります。
というか3山(6山)も彫って耐久性もどうなっているかわからないので、その辺も含めて色々どのあたりでアウトになるのか?という実験の為のラックです。
ラックの移動量が少ないせいでナックルのショート化に依存せざるをえない86BRZの切れ角問題に、新しい方向性というか、可能性を見いだせないかな?というトライアルなので、使用感等々今後もレポートしていきたいと思います。
とりあえずは今月20日に久しぶりに杉ノ原を走る事になっているので、部品が間に合えばそこで15mmVer.にてシェイクダウン・・・の予定です。