ロアアームづくりに疲れたので、気分転換に切れ角を測定するゲージを作ってみました。
ほんとはターニングラジアスゲージがほしかったんですが、約3万円する上に買った後も40度以上の切れ角を測定できる様に加工しないといけないので(主に金銭的な理由で)諦めました。
こんな感じでタイヤを外して、ジャッキアップ状態でハブにつけて定規として使います。
ナックルの設計に伴って、アッカーマンアングルと最大角の把握をする為に作ったので本来の出番はもう少し後なのですが、試しに現状でBRZの限界切れ角はどれほどなのか探ってみることにしました。
本来であれば接地状態と同じ条件にするために車高調を調整してから計測しないといけないんですが、今回はお試しなので脚が伸びきった状態で計測しています。
計測結果です。
現状と、タイロッドをナックルから切り離して、アームに干渉したりして止まるまで切った場合の2パターン計測しました。
タイヤ外向きの最大角は直進状態からの比較で約50度となりました。
これは逆関節に入る一歩手前でナックルストッパーを設定してあるので、ナックルストッパーで決められた限界角です。タイロッド切り離した場合も同じです。
僕のBRZはガレクリナックルVer1が入っていて、ガレクリさん曰く48度まで増えるナックルとの事ですが、ラック増し+前出しの効果でカタログ?値よりも多く切れるようになっています。
ラックやったりメンバーやったりアッパーやったりしてもたったの2度じゃん!って思うかもしれませんが、僕のBRZの直進状態のアライメントはトーアウトなので、トーゼロからの計測の場合だともっと角度は増える算段です。
タイヤ内側は現状で約45度の測定結果となりました。
外側と比べて約5度ですね。
伸びきりの状態の特性なので、接地状態だとまた話は変わってきますが。
ナックルはデータの蓄積による努力の賜物的な商品なので、正直この数字を出したらガレクリさんに怒られるかも?
ラックの移動量が増えていてさらに前出しでアッカーマンもずれているので、ガレクリナックルの設計データからはかけ離れていると思うのできっと怒られないでしょう。許してください。なんならアライメントも推奨値ではないです。
話は変わりますが、タイロッドを外して干渉が起きるまで切った時の切れ角は約53度となりました。
予想ではロアアームにブレーキキャリパーのボルトが当たって止まるかな?と思っていたんですが、その手前のボールジョイント付近でナックルとロアアームが干渉して止まっていました。
写真のオレンジマークのあたりですね。
この実験で分かったことは、現状のBRZの切れ角限界はトーアウトの分を加味しても内外およそ50度ちょっとくらいという事です。
アングルキットと比較するとまだまだ全然足りていませんね。シルビア系で75度、86BRZでも70度の世界ですからね。
ここからさらに増すとなると、外向きに関しては逆関節との闘いになるので、さらにラックを前に出すか、ナックルのショート率を下げてラックで動かす方向にするしかなさそうです。
内向きに関してはロアアームの作り自体を変えるしかない様です。ナックルを削るっていうのはちょっと怖い部分ありますね・・・
ナックルを避けて、キャリパーのボルトもよけるロアアームを作れれば内側に関しては後はタイヤがどこかに当たるまで切れる様にはなりそうです。
こんな感じで思い付きでやった実験で良いデータが取れて、ナックル作るのがますます楽しみなのですが、その前準備でやらなければいけないことが多すぎる・・・
並行してナックル設計の準備も進めています。