以前やったバンプラバーの実験ですが、その様をSNSに投稿したところ、とある御方から声をかけていただきました。
足周り(特にショックアブソーバー)のスペシャリストの方なのですが、なんとご厚意により、自分が使っているD-MAXとSPILITのバンプラバーの荷重特性をテスターで分析して下さるとの事でした。
後日送られてきたデータ(の画像)がこちらです。
ストローク(横軸)に対しての荷重(縦軸)のグラフです。
バンプラバーにはヒステリシスというものがあるらしく、その影響で伸縮で発生する荷重が変化する為、直巻スプリングの直線的なグラフとは違ってこういった曲線になる様です。
専用ソフトでデータをいじらないと指定ストローク間の平均レートなどは見ることができないのですが、ストローク25mm程度まではD-MAX製は平均2kg/mm、SPIRIT製の物は平均1kg/mmとなる様です。
このあたりは僕の過去の実験のデータとほぼ同じになったので、少し安心しましたがその後の荷重の出方はまったく検討違いでした。
やはりちゃんとしたテスターにかけないと駄目ですね(笑)
また、D-MAX製のものはストローク16mm付近で荷重の谷があり、これがドリフト向けの味付けになるのかな?と考えています。
この谷の使い方がわからないとD-MAXのバンプラバーは活かしきれないのかもしれません。
SPILITの物はD-MAXの物に比べて癖がなく、レートの立ち上がりもマイルドな印象で、寸法的な条件さえクリアできればポン付で1kg/mmのレートアップができます。
バリアブルラバーの方がはるかに安価なので、レートアップを検討されている方は高価なスプリング交換作業の前に試しにやってみても良いかもしれません。
これらが何に活かせるのかは人によってそれぞれだと思いますが、リバウンド側に実レートのあるストロークを確保しながら、バンプ側はハイレート化、しかも条件付きながらバリアブルレートに安価ですることができるのが便利な点かと思います。
また、ヒステリシスによって伸び側の荷重の出方が低いと言うことはある意味低反発スプリングになるので、ショックのキャパを超えたハイレート化に近しい物を作ることができそうです。
ツインスプリングも奥が深いですが、バンプラバーもまた奥が深いですね…またD-MAXの方の新品ラバーが欲しくなってきました(笑)