先日SNS経由でハイキャスター化するアッパーマウントのプレートの製作依頼を受けたので、久しぶりにプレートを作ることにしました。
市販の調整式アッパーマウントはメーカー曰く7度くらいまでキャスターをつけることが可能なのですが、流行りの純正形状延長ロアアームと組み合わせると7度まで増えなくなります。
これはロアアームの設計がおそらく前後ブッシュの固定位置を繋いだ線の延長線上でボールジョイント位置を決めている為と考えていて、車両の中心線とはずれて相対的に車両後方に下がりながら延長されます。
そんなわけでロアアームの延長をした上で、約7度程度のキャスターになるように設計しました。
寸法的にはノーマルの位置から13mm程後方に下げてます。
切削でミスってキズ物になっちゃったりして、依頼主には謝罪してなんとか引き渡したのですが、その後使ってるスフェリカルピロと穴が合わないということで返却。
引き渡し前に自前のピロでも確認はしたのですが、切削自体は間違っておらず、どうやら使っているピロの仕様が違うようでした。
依頼主が使っている車高調はTEIN製のものでしたが、固定ボルトをつける穴のピッチがよくあるHKS、BLITZ、CUSCOなどの物より1mmほど狭かったようです。
そんなわけで改めて材料をとりなおして、データ修正をして作り直す事にしました。
依頼主には面倒をかけてしまって申し訳なかったです。
二度の失敗は嫌なので、次は先に修正データをもとに3Dプリンターで模型を作って持ち主に発送し、本人のピロでマッチング確認をしてもらいました。
修正後はバッチリ!との事なので本番材を切削して完成です。
いやあ迂闊でした…。スフェリカルピロのケースにも種類があるんですね。
TEINのものが全てそうなのかはわかりませんが、汎用品を流用するときには注意が必要そうです。