預かっていた車高調の修理が完了しました。
どうにも動きの渋いダンパーで、ピストンウェアリングの当たり調整からロッドの曲がりまで疑ったりした挙げ句、シム調整でも沼にハマってなかなか骨が折れました。
オイルシール周りはなんと直近で分解した某有名車高調と仕様が同じで、同じシールを手配して修理しました。
最終的なシム組みはこんな感じで、吊るしで入っていたスリットシムは除去、バンプリバウンドともにベースのシムをちょっと盛る感じにしました。
ピストン径の割にオリフィスが小さくて圧力差が大きく、高速側もそれなりに減衰力がでるピストンだったので、スローの減衰を確保しつつ高速を盛りすぎない様な組み加減に苦労しました。
預かった時よりも調整ダイヤルのフルソフトとハードでメリハリが付くようにできたと思うので、以前よりも調整幅が増えて車両とのマッチングがとりやすくなっている…はずです。
減衰ダイヤルも手持ちと仕入れ分のを使って無事復活しました。
ダイヤルは20段になるように調整してあります。
今回初めて針でガス入れを行いました。
前からもっていたのですが、自分のは全てエアバルブ化してあるので、いよいよの登場でした。
途中で針折っちゃって買い足したりしましたが、慣れるといちいち治具を作る必要も無くてスマートでいいですね。
ガス圧は5Barに調整しました。僕の組みではかなり低い方です。
用途がミニサーキットや郡サイ峠をグリップで走るという事らしいので、ガス圧によるシールフリクションの高まりを抑えたい狙いです。
後は不具合なく持ち主に気に入ってもらえる事を祈るばかりです。
今回も色々と勉強になりました。