前編からのつづきです。
前編はこちら
目次
- オイルシールを抜く
- 簡単に掃除する
- オイルを入れて、バルブ内のエア抜きをする
- オイルシールのケースをつける
- エア抜き+油量調整
- オイルシールを付ける
- ガスを充てんして動作確認
- 走って諸々を調整
- おわりに
オイルシールを抜く
オイルを入れた後のエア抜きとオイル量調整用の隙間を作るためにオイルシールを抜きます。
フリーピストンを入れない状態でショックを一度組み、ガス(エア)を充てんして加圧します。
ガスの充てんには自転車のサスペンション用のエアポンプを使用しました。
20Barまで入れることが出来ます。
だいたい15Barくらいまで加圧するとオイルシールが飛び出てきます。
※音に注意
簡単に掃除する
分解がおわったら軽く清掃しておきましょう。
※パーツクリーナーはニトリルに影響を及ぼすためOリングにはあまりかけない方が良いです。
オイルを入れて、バルブ内のエア抜きをする
フリーピストンを入れ、ショックの下側を組んだ状態でオイルを入れていきます。
事前に各部品のパッキンにグリスでも塗っておくと組み込みが楽です。
僕は手持ちのシリコングリスを使用しました。
使用したオイルは自分が調べた中では温度による粘度変化が一番少ないものを使用しました。
オイルを入れたらピストンをオイルの中で往復させてバルブのエア抜きをします。
エアが抜けると油面が下がっていくのでエア噛みを起こさない様に補充します。
押しは強く、引きはゆっくりすると良いと思います。
引きを強くするとフリーピストンが引っ張られて動いてしまうので、ここでは一番下でフリーピストンが止まっているようにエア抜きをします。
オイルシールのケースをつける
エアが噛んでる感覚がなくなったらオイルシールのケースを組み込みます。
ここでオイルが多すぎるとケースを組み込むのが大変になるので、いい塩梅になる様に油面を調整しながらケースを組んでいきます。ここが難しい!
ロッドをあげたりして多少容積を確保すると入ります。ここは適当でもわりと大丈夫です。
組み込めたら固定用のCリングを付けます。
エア抜き+油量調整
Cリングを付けたらその状態でしばらくストロークさせるとオイルシールが入る部分の隙間から気泡が出てきます。
ここで油量がおおくてフルストロークできない場合は強く押し込んでいくとオイルが隙間からでてきてストロークできるようになるので、しばらく縮めたままの状態でキープします。
オイルシールを付ける
エア噛みなくフルストロークできるようになったらオイルシールを組み込みます。
まずは手で入るだけいれれば大丈夫です。
オイルシールのキャップをつけて締めこんでいくことでオイルシールを所定の位置まで押し込むことが出来ます。
締めこんだら完成です。
ガスを充てんして動作確認
あとはポンプでガスを充てんして、ロッドが戻ってくるようになれば組み立て成功です。
ガス圧はオイルも変わってしまっているので、これと言って数値が決まっていません。
低圧すぎてキャビテーションが起きない範囲で良いところを走って探るしかないです。
走って諸々を調整
実際に走ってテストです。
今回組んだ分には減衰力は分解前最弱から20段あたりを使用していたところを25段程度で減衰のセッティングがでました。
ガス圧は分解前約10Barでしたが、分解後は約5Barで落ち着きました。
運が良いのか、おおよそ狙い通りの乗り心地になりました。粘度が下がった分とガス圧を下げた分でバンプ側は10段相当の乗り味のままで、ダイヤルを締めた分リバウンドの減衰を強くできたのが効いてますね。
走るにしてもダイヤルがあと7段くらい余裕を残しているので減衰がヤワすぎて使えないということもないでしょう・・・多分。
おわりに
以上で僕なりの車高調のオイル交換手順はおわりです。
肝心なのはオイルの吟味とガス圧ですね。こればっかりは買ったものに対して合わせていくしかないので運まかせなところがあります。
あとは手順を間違えるとかなりグダります・・・
個人的にはショックオイルの粘度自体はあまり上げない方が良いかなあと思います。
今現在減衰ダイヤルを最強付近で使えてない人向けですね。
手順に関してはこれが正解というわけでは絶対にないので、参考までにしてください。
ながれが分かりやすい動画版もありますので見てあげてください。