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整備士くずれの日々徒然

有名車高調その3 (完)【車高調オーバーホール】

 


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修復作業を進めていた某有名車高調ですが、注文していたガス封入用治具の小部品が届いて、いよいよ本番ガス(窒素)を入れる準備ができたので作業を進めます。

 

マイボンベも初仕事です。

 

ガス圧は8barに設定しました。

吊るしはもう少し高めです。

シムの組みはほとんど変えませんでしたが、取り付ける車両の仕様がかなりのハイレート+ハイキャンバーになるため、バンプ側のスロー付近の硬さを少し弱めてタイヤへの攻撃性を少しだけ落とす狙いです。

 

個人的にはドリ車のフロントダンパーの減衰は、バンプのスローはできるだけ盛って、リバウンドのスローはできるだけ抜きたいのですが、今回に関してはバネに負けないリバウンドとタイヤに瞬間的な負荷をかけすぎないバンプ特性の方が安定するかな?と思ったので自分のセオリーとは違った組み方を意識してみました。

ツルシの時にシールフリクションを感じていて、動き出しにパキッとした抵抗があったのでそれの低減も図る目的もあります。

 


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シールフリクションに関してはロッドシールも一新してフリクションの低減と安定化を図りました。

ツルシのシールとは材質が違うのですが、曰くその筋の人によるとこっちの方がシールフリクションは安定するとのことなので、思い切って材質変更です。

国内ではこれしか手に入らないという理由もあります。


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ガス封入もなんとか成功し、ひとまずは組み上がりました。

ロッドの動きも当初より心なしかパキッと動き出す感じが弱くなり、スムーズに動きだします。

 


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倒立のケースへ組み込みます。


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調整ダイヤルをつけたところで左右で調整の段違いがあるのと、締めすぎるとダイヤルが回り続けるようになってしまって減衰調整が効かなくなる現象がでてしまったので対策します。

減衰ダイヤルがずっと回ってしまう現象はこの車高調では昔からのあるあるなのですが、ニードルバルブとダイヤルの間に入っている棒の長さを調整して、調整幅を減らすことで対策します。

調整幅はフルソフト側が減ります。

調整ダイヤルは左右で35/32段となっていましたが、左右ともおよそ30段になるように調整しました。

 


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そろそろ完成かな…と思っていたのですが、固着していた側に違和感があったので再度分解することになりました。

 


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一応左右とも分解して組みに左右差がないかも確認します。

 


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固着していた側のスリットシムのスリットに壊れていた樹脂部品の破片が噛み込んでいました。

洗浄はしたつもりだったのですが、取り切れていなかったみたいです。

 


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組み直したら違和感がなくなったので無事完成です。

お預かりから1月とちょっとかかりました。

新しいダンパーを分解すると色々知れて勉強になりますね。

 

持ち主のもとで活躍してくれる事を祈ります。

 

 

 

 



 

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