予告通り週末にとある競技車のリメイクのお手伝いをしてきました。
今回の担当のメインはナックルです。
競技車の専用ナックルを製作することになりました。
本来86BRZのナックルは市販品の完成度が非常に高いのもあって、わざわざ自分が作ることも無いだろうと思っていて、自分以外のナックルは作ってきませんでした。
多分これからも諸元が普通な86BRZのナックルは作ることはないと思います。
…しかしながら、今回担当する車両はEPSから油圧P/Sに換装されており、
・ラックピニオン比が純正と違う
・ロックトゥロックも純正と違う
・ギヤボックスのオフセット量も純正と違う
・ラックの総移動量も純正と違う
…と、純正とかけ離れた状態になっており、一般的なショートナックルをつけてもロックトゥロックは1.5倍くらいあるのに総切れ角は7割くらいしか発揮できていないという、不思議な仕様になっていました。
そういった訳があって今回は自分がナックル製作をする事にしました。
以前に自分がナックルを作った時に使った治具一式を用意していったのですが、治具の調整幅を超えた設計をしなくてはいけなくなり、結局は現地で仮ナックルを溶接で作っては現車に合わせて確認…という作業が必要になってしまいました。
そんな経緯で完成したのが冒頭の画像のナックルです。
純正のギヤボックスよりもギヤ比の大きいギヤボックスが流用されていたので、普通の86BRZなら即逆関節になりそうなショート量になっています。
ナックルの深い所で繋ぎ直しなので、溶接するのも一苦労です。
画像からもう少し補強の肉盛りをしてショート化は完了…の予定です。
他にも一緒に使うアームの手直しだったりがあって、マルチに作業を進めています。
ドライバーは兎に角走りたいだろうし、なる早で完成を急ぎます。
うまく仕上がれば最近のドリ車といえるレベルの切れ角が手に入るはずなので、今後の活躍に期待ですね。