先日作ったメンバースペーサーをつけてみました。
意外とすんなりついて、リアメンバーの前側は10mmダウンです。
その分全部のアームの軌道が後傾から垂直方向にずれたはず・・・ですが、色々試しましたが違いがよくわかりませんでした。
古くはURASのパイナップルあたりがリアメンバーに角度をつける文化の始まりなんじゃないかと思いますが、僕個人の考えとしてはトラクションがあがるんじゃなくて、アンチスクォートが弱まったことによってアクセルオンでリアが沈みやすくなり、トラクションがかかったような気になるパーツ、というのが正しいと思います。
車が前に進んでいる限りはアームの反力だろうとバネの反力だろうと力が釣り合ってタイヤを押しつぶし、結果タイヤがグリップして車体を前に押し出しているのですから前に出る力自体は変わりません。
じゃあなにが違うんじゃいって話になるかと思うんですが、荷重が伝わる早さなんじゃないかと思います。
バネが縮むことによってタイヤに荷重がかかっていくスピードよりも、ジオメトリによるアームの反力によって荷重がかかっていくスピードがはるかに早くて、その分なにかの拍子で荷重が抜けるのも早くなってしまう。
それが振り返しみたいな荷重方向がすばやく切り替わる時にはちょっとの条件の変化でリアの荷重がばらけてしまって急激なすっぽ抜けを発生させてしまう・・・?と考えています。
86BRZの振り返しの不安定さって状況再現する時の精度要求がキツすぎるんですよね。気持ちアクセル弱いと駄目とか、タイヤがちょっとだれると駄目とか。
それで結局終始ぬめぬめ走らせないと駄目で、サイドひっかけたりしないと安定しなかったり。
意図的にパキパキ動かしたい時はパキパキ動かせるようになりたいものです。
アンチスクォートを弱めてバネの仕事量を増やしてやった場合、アクセルオンでストロークしてグリップし、車体を前に押し出すまではアンチスクォートが強めの車よりは反応が遅くなるでしょう。
しかしアクセルを抜いた場合、スプリングが伸びきるまではリア荷重は抜けてこないのでそのスプリングの伸びをダンパーで規制してあげて、グリップ抜けを弱めてあげることが出来ます。
車高調のダイヤルで調整できるようにしてあれば振り返しの走りに行ってる現地でフィーリングを変えることも可能になるので、そういった状態になっている車の方がセットアップしやすく望ましいのではないかな、というのが僕個人の考えです。
色々調べた結果、BRZの純正はリアメンバーに前後ともボディとの間隔があるにしろ、4mmほど前側が下がっていて、前傾しています。
師匠の灰色BRZはクスコのメンバーカラーが付いていますが、こちらは6mm前側が下がっていて前傾となっていました。
もしかするとパーツメーカーごとに前傾させる度合いが違うのかも・・・?
色々測り比べたら面白いかもしれませんね。
ともかく10mm前傾させてどう変わるのか・・・早く杉でも行って試してみたいですね。
杉ノ原は冬季駐車場は使用できないので来年の春が待ち遠しい・・・
もしこれでうまくいったらリアメンバーをガッツリ前傾させるメンバーカラーを作れば86BRZの振り返しこわい病は改善できるかもしれませんね。
はたまたやっぱりGPスポーツのメンバーカラーのお世話になるしかないのか・・・
ノーマルのBRZのメンバーだけ前傾させてテストってのもやってみたいところ。
続報をお待ちください。